Outlookのメールデータを他のPCに移す際の要注意点

4月ですね~。
4月といえば異動シーズン。

仕事で使うパソコンが変わるという方も多いでしょう。

最近では仕事上で作成した文書はファイルサーバやNASに保管するケースも多いので、PCの引っ越しも以前に比べればラクにはなりましたが、中にはどうしてもPC内に保存せざるを得ないファイルもあったりします。

そんなPC内に存在するファイルにOutlookのメールデータファイルである(.pst)ファイルがあったりします。
(ネットワーク経由でPSTファイルを読み書きするのはMSのサポート外のようなので必然的にPC内に格納する事になります。コチラを参照)

ですが、このpstファイルを他のPCに移そうとすると、ファイルサイズが異様にデカいという問題点に直面します。

pstファイルには全てのメール本文やら添付ファイルやら一切合財内包したものを1つのファイルにしているため、長年使い続けているうちにファイルサイズが数GBに達する事も決して珍しくはなかったりします。

それでもファイルサイズがDVDに収まるうちはまぁ問題はなくて、フツーにpstファイルをDVDに焼いて、それを引越し先のPCに移す形になります[1]が、DVDに収まりきれないファイルサイズに達した場合は少々小細工が必要となってきます。

 

という事で

DVDに収まりきれなければDVDより大容量のUSBメモリに入れればいいじゃない(マリー・アントワネット談)

というお話になっちゃいますよね。

一昔前なら民衆の心を逆なでしまくりな事必至なセリフですが、今はいい時代になったもので、例えば8GBのUSBメモリでしたらリーズナブルなお値段で入手できるようになりましたとさ・・・めでたしめでたし・・・・

となるのはまだ早い!!

実はこのUSBメモリにもう一手間必要です。

と言うのも市販のUSBメモリは工場出荷時の状態では4GBより大きいファイルは保存が出来ません

「ええ~っ、それじゃあ大容量のUSBメモリを用意した意味無いじゃん」
となるところですが、フォーマットという、いわばUSBメモリの中身に区画整理を行う事で、USBメモリの容量と同じ大きさのファイルを保存することが出来るようになります。

数クリック、数分程度で終わる簡単な作業ですが、ただフォーマットを行うとUSBメモリやハードディスクの中身が全て消えてしまうので、その点だけ要注意です。
間違ってもCドライブなんかフォーマットした日には目も当てられない事になりますので、ここは慎重に行きましょう。

USBメモリフォーマット
まず、PCにUSBメモリを挿して、コンピューター(もしくはマイコンピューター)を開きます。で、そこに現れたUSBメモリが「FAT32」になっている事を確認します。もしここが「NTFS」であれば、既にこのUSBメモリは4GB以上のファイルも保存可能ですから、以後の作業は不要になります。

 

USBメモリフォーマット2
USBメモリを右クリック後「フォーマット」をクリックします。

 

USBメモリフォーマット4
「ファイルシステム」の項目を「NTFS」に変更します。

 

USBメモリフォーマット5

最後に「開始」ボタンをクリックして数分待てばOKです。4GB以上のファイルも保存できるようになります。

 

さて、最後に「DVDに収まらないサイズのpstファイルでも、圧縮してZIPファイルにしてDVDで焼くって方法もあるのでは?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、残念ながらその方法はお使い頂けない可能性が高いです。

32ビット版Windowsの場合、2GB以上のZIPファイルは、中身が破損した状態で作られちゃうんです。
これがまたタチの悪い事に、圧縮した時点ではそれなりのサイズのZIPファイルができているし、Windowsも特に警告メッセージを出さないので中身が破損しているとは気づきません。

異動した先で、この中身が破損したZIPファイルを解凍しようとしてエラーになる事で初めて、圧縮に失敗した事に気づくわけです。

そして私自身が見た限りでは、職場で使用するPCに搭載されているWindowsは大抵32ビット版というケースが多いように思います。
(まぁ大した場数こなした訳ではないので、絶対とは言い切れないのですが・・・・)

 

という事で強引にまとめます。

  1. Outlookのメールデータを格納したpstファイルはファイルサイズが結構大きい。DVDにも収まりきれないケースも結構ある。
  2. 最近は大容量USBメモリが安くなってきたので、それを使うのもひとつの手。ただし使う前に一手間必要。
  3. 2GBを超えるファイルの圧縮はしないほうが無難。一見問題なく圧縮できたように見えてもファイルが破損している場合がある。

といったところになります。

 



[1]まぁ移す先が隠しフォルダの中になるので、その辺が少々面倒ですが、この点は今回は割愛

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